2017
アポトーシスの果てのみにて
悲鳴にも似た愛してるが鳴り止まない
リネンを剥がされた星たちは放物線を描いて堕ちる
もう少し冷めたら食べごろ
過不足ない夜の、痛いだけの静寂
今宵かなしみは僕だけに傅く
きみのひとみに或る青白い奈落
なんだってあったけど、なんにもなかった
じゃあね雷鳴、たからかに
心象がアビスに染まるまで
夜明けのすき間まだ青いままの感情で君のことを考える
古びた銀河を脱ぎ捨てて
いつだったか世界がまだ半熟だったころ
埃をかぶった夜の隅っこ君の眠る地
鯨の背にさえのれないくせに
憂鬱が青く青く燃えた夜、テトラポットの夢をみる
ひとつのこらずオートクチュール
ましろにて酩酊
ミッドナイトのまぼろしはブルー
薔薇色じゃない日々
あとは落ちるだけの微睡みの淵で君を待っている
ゆるされない赤を身に纏う
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